「現場の先生に聞いてみた」は、当院のスタッフに、ふだんの仕事のことや専門の知識を教えてもらうコーナーです。
はじめのテーマは「鍼灸(はり・きゅう)ってなに、どんなことをするの?」です。3回に分けてお届けします。「はりは痛そう」「おきゅうは熱そう」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。鍼灸師(はり・きゅうの国家資格をもつ専門職)で、柔道整復師(ほねつぎ・接骨の国家資格をもつ専門職)でもある田中功太さんに、代表の北田が聞きました。
鍼灸って、どんなもの?
北田:鍼灸を初めての人に説明するとしたら、どう説明しますか?
田中:どんなことで困っているか、どうなりたいかで説明は変わりますが、基本は「からだに小さな刺激を与えて、からだが自分で整えようとする力を引き出すもの」です。
はりで小さな刺激を与えると、その部分の血の流れがよくなって、栄養が届きやすくなります。はりには刺すものだけでなく、刺さずに皮膚の表面に刺激を与えるものもあります。刺すはりのほうが刺激は強めです。
はりは痛くないの?
北田:はりは刺すので、痛いイメージがあるんですが……。
田中:「すごく痛そう」と思っていると、からだに力が入って、痛く感じやすくなります。
人が痛みを感じるのは、皮膚の表面に点々とある、痛みを感じるセンサーです。鍼灸で使うはりは、そのセンサーの間に入るくらい細いので、痛みをほとんど感じない方が多いです。ただ、からだがとても敏感になっている方は、感じることもあります。
おきゅうは熱くないの?
北田:おきゅうはどうですか? 熱いイメージがありますが。
田中:「おきゅうをすえるぞ」という言い方があるので、こわいイメージがあるかもしれません。でも基本は「じんわりあったかいな」くらいです。
おきゅうは、もぐさ(よもぎの葉から作る綿のようなもの)に火をつけて、ツボに熱の刺激を与えるものです。もぐさの形や大きさ、火の消し方で、熱さを細かく調整できます。はりは「刺す」刺激、おきゅうは「熱」の刺激ですが、どちらも刺激を与えるという点では同じです。
北田:温めるなら、お風呂でも同じでは?
田中:お風呂でからだ全体を温めるのも、とてもいいことです。おきゅうは、温めたいところにだけ、場所ごとに熱さを変えて刺激を与えられるのが違いです。「はりは苦手だけど、ここにしっかり刺激がほしい」という方が、おきゅうを選ぶこともあります。
麻痺(まひ)がある方には?
北田:脳の病気のあとの麻痺(まひ)がある方には、どうするんですか?
田中:脳梗塞などの脳血管障害のあとの麻痺の方であれば、麻痺しているおおもとは脳だったりすると思うんですけども、手足を走っている末梢神経(まっしょうしんけい)に、直接刺激を与えてあげることで……
北田:神経に刺激を与えるんですか?
田中:はい。これは結構強めの刺激になる方もいらっしゃいますけれども。刺激を与えることで、逆に、刺した部位から脳へ「手を触ったよ」という刺激を、表面からではなく、中から直接与えてあげる。それで、感覚障害(触られた感じがわかりにくいなど)が緩和されることもあります。……緩和されると言い切ると、よろしくないですけど。
北田:言い切らないところが、田中さんの誠実なところですね。感じ方は人それぞれですが、気になる方は、まずは無料体験で一度受けてみてください。
連載の記事(現場の先生に聞いてみた)
- 第1回 鍼灸(はり・きゅう)ってなに? はりは痛い? おきゅうは熱い?(この記事)
- 第2回 刺激は強いほど効く? 鍼灸の「ちょうどいい刺激」
- 第3回 訪問の鍼灸では、どんなことをするの?
- 第4回 鍼灸師になったきっかけと、訪問のやりがい
- 第5回 はりには、どんな種類があるの?
- 第6回 おきゅうには、どんな種類があるの?
- 第7回 便秘が気になるときに押したい、3つのツボ
- 第8回 足首、かたくないですか? 足首と足指のセルフケア
- 第9回 脳梗塞の後遺症には、どんな施術をするの?(2026年10月30日公開予定)
- 第10回 パーキンソン病の方には、どんな施術をするの?(2026年11月1日公開予定)
- 第11回 北田が、はりを受けてみました(首)(2026年11月3日公開予定)
次回は、「刺激は強いほど効くの?」を田中さんにお聞きします。
当院のご案内
当院は、大阪市鶴見区・城東区、東大阪市、大東市で、医療保険(健康保険)を使った訪問マッサージ・はり・きゅうを行っています。
料金は、1回 約300円〜500円程度(1割負担の場合)、交通費(訪問施術料)込みです。
無料体験も受け付けています。お気軽にご相談ください。
はり・きゅうの感じ方や変化には、個人差があります。