当院のスタッフに教えてもらうコーナー「現場の先生に聞いてみた」の第2回です。前回に続き、鍼灸師・柔道整復師の田中功太さんに、代表の北田が聞きました。今回は、はり・きゅうの「刺激」についてです。
刺激は強いほうがいい?
北田:つい「刺激は強いほど効く」「熱いほど効く」と思ってしまうんですが……。
田中:そうではないんです。人のからだは、刺激に慣れてしまいます。牧場に行くと、最初はにおいが強く感じても、しばらくすると気にならなくなりますよね。マッサージやはり・きゅうも、強すぎる刺激を続けると、からだが感じにくくなり、もっと強く、もっと強くとなってしまいます。
また、からだには、リラックスするための神経と、仕事や運動のときに働く神経があり、アクセルとブレーキのようにバランスを取っています。強すぎる刺激はアクセルのほうに傾けてしまい、かえって血の流れが悪くなることもあります。できるだけ弱い刺激で、ねらったところに届けるほうが、長い目で見てからだに無理がありません。
北田:ということは、ほとんどはリラックスのほう?
田中:痛みが強い方や、関節が固まっている方など、多くの方はゆるめてリラックスしていただく施術です。一方で、麻痺がある方には、トントンと少しするどい刺激で「ここを使っていますよ」と、からだにスイッチを入れることもあります。
痛いところと違う場所にはりをするのは、なぜ?
田中:東洋医学には「気(き)の流れ」という考え方があります。血液のように全身を流れているもので、どこかでとどまると、重だるさや痛みが出たり、流れが足りないと力が入りにくく感じたりすると考えます。トンネルを開通させるようなイメージで、痛いところから離れたツボに刺激を与えることがあります。
私は、この考え方は補助的に使っています。もうひとつ大事なのが、意識をそらすことです。右手が痛いときに右手ばかり触っていると、そこに意識が集まって力が入りがちです。「左手もしてみましょうか」と左に意識が向いている間に、右手の力が抜けて、刺しているはりがなじみ、スッと楽になることもあります。
北田:手品みたいですね。
連載の記事(現場の先生に聞いてみた)
- 第1回 鍼灸(はり・きゅう)ってなに? はりは痛い? おきゅうは熱い?
- 第2回 刺激は強いほど効く? 鍼灸の「ちょうどいい刺激」(この記事)
- 第3回 訪問の鍼灸では、どんなことをするの?
- 第4回 鍼灸師になったきっかけと、訪問のやりがい
- 第5回 はりには、どんな種類があるの?
- 第6回 おきゅうには、どんな種類があるの?
- 第7回 便秘が気になるときに押したい、3つのツボ
- 第8回 足首、かたくないですか? 足首と足指のセルフケア
- 第9回 脳梗塞の後遺症には、どんな施術をするの?(2026年10月30日公開予定)
- 第10回 パーキンソン病の方には、どんな施術をするの?(2026年11月1日公開予定)
- 第11回 北田が、はりを受けてみました(首)(2026年11月3日公開予定)
次回は、「訪問の鍼灸では、どんなことをするの?」を田中さんにお聞きします。
当院のご案内
当院は、大阪市鶴見区・城東区、東大阪市、大東市で、医療保険(健康保険)を使った訪問マッサージ・はり・きゅうを行っています。
料金は、1回 約300円〜500円程度(1割負担の場合)、交通費(訪問施術料)込みです。
無料体験も受け付けています。お気軽にご相談ください。
はり・きゅうの感じ方や変化には、個人差があります。