当院のスタッフに教えてもらうコーナー「現場の先生に聞いてみた」の第7回です。前回に続き、鍼灸師・柔道整復師の田中功太さんに、代表の北田が聞きました。今回は、自分で押せるツボについてです。
北田:今回は、便秘が気になるときのツボを教えてください。
田中:便秘には、いろいろな種類があります。今回は、仕事中の「緊張モード」(交感神経)と、休むときの「リラックスモード」(副交感神経)の切り替えがうまくいかずに便秘になっている方に、おすすめのツボを3つ紹介します。
1つ目 合谷(ごうこく)
田中:1つ目は、手の甲にある合谷(ごうこく)です。親指と人差し指の骨が合わさるところの手前、人差し指の骨寄りにあります。触ってみて、少し痛いような、気持ちいいようなところがあれば、そこで大丈夫です。
痛すぎず、気持ちいいくらいの強さで、数秒押しては離します。左右両方やりましょう。押す向きや場所を少し変えると、感じ方が変わることもあります。
北田:手の甲側から押すんですか?
田中:はい。小さく「前へならえ」をするように手を立てて、上から押すと押しやすいです。手のひらを下にしてパーにすると、押しにくいと思います。
北田:なぜ、ここを押すといいんですか?
田中:スマートフォンやパソコンを使うと、親指にずっと力が入りがちです。すると、からだは「仕事中」のスイッチが入ったままになります。ここの筋肉がゆるむと、「もう休んでいいよ」という合図になるのかなと思います。
2つ目 天枢(てんすう)
田中:2つ目は、お腹の天枢(てんすう)です。天井の「天」に、中枢の「枢」と書きます。おへその両横、指3本分(人差し指から薬指まで)外側にあります。お腹に力を入れると、かたくなるあたりです。
デスクワークで、お尻が前にずれた、だらんとした座り方を続けると、お腹にまったく力が入らず、腸への刺激も少なくなります。指で押してもいいですし、手のひらでお腹を大きく軽く押さえて、温めるだけでも、お腹に意識が向きます。お腹が温まると、リラックスもしやすくなります。
北田:お腹に力が入りすぎている人と、ゆるんでいる人、どちらが多いですか?
田中:ゆるんでいる人のほうが多いと思います。同じ姿勢が続くのは、からだにとってよくありません。
北田:僕もゆるんでいました。
田中:お腹の冷えが気になる方、特に女性は、おへその下も一緒に温めるといいと思います。
3つ目 足三里(あしさんり)
田中:3つ目は、すねにある足三里(あしさんり)です。すねの骨を下から上へ指でなぞると、膝の下で指が止まるところがあります。そこから指3本分ほど外側の、筋肉が盛り上がったところです。膝のお皿のすぐ下に指を4本並べた、その下あたりで見つけることもできます。
北田:「三里」は、三里離れているということですか?
田中:いえ、昔の長さの単位でいう「三寸」ほどの近さです。
足三里は、お腹に関係するツボの通り道にあり、とても有名なツボです。江戸時代の旅人も、自分でおきゅうをすえながら旅をしたと言われています。足の疲れをとりたいときにも使われてきました。
北田:すねがかたい気がします。
田中:よく歩く方は、かたくなりやすいです。押したり、さすったりしてみてください。
3つのツボのまとめ
田中:合谷・天枢・足三里。この3つは、仕事などで緊張しやすい方や、緊張が抜けにくい方におすすめです。
北田:手、お腹、足と、場所が全然違うんですね。なお、便秘が長く続いている、急にお通じの様子が変わった、お腹の痛みが強い、といったときは、ツボを押す前に、まずはかかりつけの医師に相談してくださいね。
連載の記事(現場の先生に聞いてみた)
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- 第6回 おきゅうには、どんな種類があるの?
- 第7回 便秘が気になるときに押したい、3つのツボ(この記事)
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- 第9回 脳梗塞の後遺症には、どんな施術をするの?(2026年10月30日公開予定)
- 第10回 パーキンソン病の方には、どんな施術をするの?(2026年11月1日公開予定)
- 第11回 北田が、はりを受けてみました(首)(2026年11月3日公開予定)
次回は、聞き手の北田の「かたい足首」を、田中さんに見てもらいます。
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